何か社会的に明るい話題があるといいですね。
今日は、「不確実」な時代について少し書きたいと思います。
日本ではほんの数十年前まで、「いい大学に入って、いい会社や役所に入れば一生安泰」と何の疑いもなく言われてきました。
しかしこの状況は変わりつつあります。
誰もが知っているのような会社もいつ倒産するか分からないし、
官僚批判や政治批判が強まっている今日では、
今のままで日本はホントに大丈夫なのかと、多くの人が考えるようになりました。
大きくなりすぎた官庁や通達行政は地域の個性を奪い、
国・地方ともに膨大な借金を抱え、
人口の減少や少子高齢化が急激に進展するなど、
日本を取り巻く環境は決して予断を許しません。
これまでの日本のやり方が、いってみれば、明治国家以来の中央集権的なやり方が明らかに時代に合わなくなってきているのです。
またリーマンショックから始まった世界的な金融恐慌は、一国の中での「常識」がこれまでのようには通用しないことを示しました。
ただ僕は、全くの悲観主義に陥る必要もないと思うのです。
それは、今という時代が日本の大きな転換期になる得ると信じているからです。
僕は「いい大学に入って、いい会社に入ったら一生安泰」という生き方が望ましいとも思いません。
日本はとても「マニュアル化」された社会であると思います。
高校受験・大学受験と偏差値で自動的に自分の進路は決定され、
本当に自分はどんな風に生きたいのかって考える機会がない。
多くの人は就職活動で初めてこの壁にぶち当たる。
だから「こうしろとか、ああしろ」って指示されないと動けない人がたくさん生まれる。
そんな悪循環が現代日本の抱える様々な問題の根底にあると思います。
しかし「不確実」な時代だからこそ、
これまでのやり方がうまくいかなくなったことが明らかな時代だからこそ、
この構造を変えるいい機会でもあるのです。
このためには、カレル・ヴァン・ヴォルフレンじゃないですけど、
多くの人々が「しかたがない」という言葉を自分の辞書から追放する必要があります。
硲ゆかちゃんが掲示板に書いていたことには非常に共感します。
人びとの「あきらめの意識」こそが、新しい時代を築いていくのに最も障害となるのです。
だから、これからの「不確実」な時代を生きる私たちは、
既存の「マニュアル」を捨てて、
自分の生き方を自分の頭で考えなければなりません。
そして自分はどんな世の中に住みたいのかと問い直してみる必要があります。
例えば、なんで東京の電車はこんなに混んでいるのか。
毎朝・毎晩のように、すし詰め状態で電車通学・通勤している人たちは考えたことがないのでしょうか。
なんでこんな社会なんだろうと。
もちろんあると思います。
しかしその思いが最終的には「しかたがない」となってしまう、
この意識こそを変えなければなりません。
そしてみんなでもう一度考えてみる必要があるのです。
いまの世の中が本当に理想の世の中なのか、と。
人は「政治」とは無関係に生きられません。
そしてデモクラシーの本質とは、
「自分の生き方を自分で決めること」に他なりません。
久しく議論されている地方分権もこの文脈で理解されるべきものです。
ただし、いくら法律や制度を変えても、本当の意味での新しい日本は完成しません。
多くの人々が「あなたまかせ」の政治意識を捨て、
理想の生き方や理想の社会を考えたとき、
そこには、これまでと全く異なる形の政治が現れてくるはずです。
また新しい時代のエリートとは、そのような新しい政治を築く、
そのための土壌をつくることができる人間でなければならないと思います。
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- プロフィール
コンサルファームでアナリストをやっています。
【生きていく上で大切にしたい3か条】
1.矜持を持つ
僕は「矜持」という言葉が好き。
自分を正当化するためのプライドなんて必要ない。
自分に変なプライドがあって、
自分の可能性を狭めているのなら、
そんな偏屈な自尊心はポイっしたい。
素直な心があってこそ、
「誇り」は自らの力となる。
2.「理想主義」であること
僕は「現実主義」という言葉が好きじゃない。
よく「現実を見ろ」っていいますよね。
でもそれって結局のところ「現状維持」なんです。
理想を描ける人になりたい。
理想を語ることのできる人になりたい。
そういう意味での「理想主義」です。
3.誰かのために頑張れること
「社会貢献」ってよく聞きますけど、
それは一体何を意味するのでしょう。
「自分のまわりの人たちを大切にすること」、
僕はそんな風に定義できるのだと思います。
もちろん“まわり”っていうのは様々な範囲がある。
だから、ボランティアでゴミ拾いをしている人たちや、
食糧支援をしているNGOだけが「社会貢献」を担っているわけではない。
本当に小さなことでもいい。
「あなたがいてよかった」、
そんな風に思ってくれる人が一人でもいてくれれば、
それは紛れもなく「社会貢献」なのです。
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