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ご存知の通り自民党の議員、渡辺氏が衆院選を求める文書を麻生総理に出しました。
テレビでは自民党の議員たちが渡辺氏のことを「わがまま」だと批判しています。
しかし本当に渡辺氏は本当に「わがまま」なのでしょうか?

これは政党と政党員がどのような関係にあるべきなのかという議論です。
日本の政党では、というか自民党では一般的に党議拘束が厳しい。
これはどーいうことなのでしょうか。

国会議員は国民の代表です。
以前にも書きましたが、議会は市民国家建設に際して発達していきます。
もっとも議会制度が発達したイギリスでは、エドマンドバークの「国民代表」という論理が議会の再定義の理論的中枢になりました。
国会議員は選挙区の代表ではなく、国家全体の代表であるべきだとされます。
また議員は討議の主体として「自由」であることがもとめられました。

英国の議会には「クロス・ザ・フロア」というカルチュアがあります。
英国の国会は与党と野党が向き合って位置していて、例えば野党が出した法案に賛成するには与党議員は議会を「横切る」ことになります。
重要法案などでクロス・ザ・フロアが起きると拍手が起きたりもします。
これは議員が「自由」に国民代表として議論した場合、多少の反対意見が生まれるのは当然だと考えられるからです。

もちろんイギリス議会にはいくつもの政党があり、党の方針に党員は基本的に従う必要があります。
しかし討論自体を、政策の中身を重視する基本姿勢がそこにはあります。

いってみれば、渡辺氏は日本の国会で「クロス・ザ・フロア」をやってのけたわけです。
するとどうでしょう、彼はたちまち執行部から戒告処分という「罰」を受けることになりました。
また党の意見に反対すれば、「わがまま」であるとの批判を受けることになります。
ある大臣なんて渡辺氏を、親の言ううことをきかない子供に例えて批判しています。

明らかにイギリスと日本では、政党と政党員のあり方が異なっているのです。
このあたりは自民党が事実上戦後日本の唯一の政権政党であった歴史が関係しているようです。
僕は安直にイギリスのあり方を見習えというつもりはありません。
しかし、日本の政党員が「政権政党」であるために自民党に存在するような状況が果たしてよいとは思いません。
政党とは本来、「考え方」によって分かれるべきです。
自民党には右寄りな人から左寄りな方まで、本当にありとあらゆる考えの人がいます。
本来なら一つの党であることがおかしいのです。
だから党議拘束を厳しくかけないと政権がもたない。

この渡辺氏の造反騒動は単なる個別のケースと考えるべきではありません。
日本の政治の構造的な問題を含むものなのです。
日本の政党はこれからどうあるべきなのか。
国民に本当に分かりやすい政界再編を見越した大きなスケールで考える必要があります。
メディアの報道があまりに政界の「批判合戦」に矮小化していくのは悲しい限りです〆



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理想を描ける人になりたい。
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